エネルギー転換を主導する4カ国

Wind turbine in Sweden.
Advanced economies are generally the top performers in the Energy Transition Index (ETI).Image: Unsplash/Rasmus Andersen
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  • エネルギー転換指数は、公平で安定的かつ持続可能なエネルギーの未来に向けた進捗と準備状況を追跡しています。

  • エネルギー転換指数のスコアは過去最高を更新しましたが、近年、転換のペースは鈍化しています。

  • 世界経済フォーラムの効果的なエネルギー転換の推進2024年報告書では、最も高い成果を上げた国々に共通する特徴を詳しく紹介しています。

世界各国でエネルギー転換指数のスコアが過去最高を記録したと、世界経済フォーラムの効果的なエネルギー転換の推進2024年報告書は述べています。しかし、経済の不安定化、地政学的緊張の高まり、技術の変化により、転換のペースは減速しました。

フォーラムがアクセンチュアと共同で作成した年次報告書によると、調査対象となった120カ国のうち107カ国が、過去10年間にエネルギー転換に向けて前進しました。

北欧諸国が指数の上位を占める

エネルギー転換指数(ETI)では、先進国が概して上位を占め、スウェーデン、デンマーク、フィンランド、スイスがランキングを主導しています。一方、フランスは、効果的なエネルギー効率化政策によりエネルギー集約度を12%削減し、上位5カ国に入りました。

報告書によると、上位10カ国の人口は世界全体のわずか2%で、エネルギー関連のCO2排出量に占める割合も1%にとどまります。一方、中国やブラジルなどの主要新興国も大きく前進しました。中国は2023年に、世界全体が2022年に導入したのと同量の太陽光発電(PV)容量を稼働させました。また、ブラジルでは水力発電とバイオ燃料に関する長期計画が投資誘致の要となっています。

上位国に共通する特徴として、多様なエネルギー源の組み合わせによるエネルギー安全保障の強化、エネルギー集約度の改善、クリーンエネルギーの比率上昇、炭素価格制度、そしてそれを支える規制環境が挙げられます。

報告書によると、過去5年間で最も急速に改善したのはエストニア、エチオピア、レバノンです。エネルギーへのアクセスと持続可能性を高めるため、系統に接続しない再生可能エネルギーを優先してきたことが背景にあります。

エネルギー転換の勢いを主導する途上国は、レバノン、エチオピア、タンザニア、ジンバブエ、南アフリカです。報告書はこれらの国々に注目し、とりわけ化石燃料補助金の削減、再生可能エネルギーの分散化、クリーンエネルギー関連雇用の拡大への取り組みを取り上げています。

2024年エネルギー転換指数Image: 世界経済フォーラム

エネルギー転換の進展が鈍化

ETIのスコアは過去最高を更新し続けたものの、2024年報告書では転換の勢いが鈍化し、3年間の年平均成長率(CAGR)は0.22%に低下しました。

報告書によると、風力発電と太陽光発電の導入が拡大した一方で、2050年までにネットゼロを達成するために必要なペースでクリーンエネルギー投資は進んでいません。特に、エネルギー効率の向上、システムの電化、低炭素エネルギー源や燃料の導入が遅れています。

さらに、インフレと高金利によってエネルギー市場が逼迫し、価格も上昇したため、低所得地域のコミュニティや途上国は持続可能なエネルギーソリューションへの投資が困難になっています。

また、地政学的緊張が一部の国々の転換ペースに影響し、安全保障上のショックへの対応が公平性と持続可能性を犠牲にするケースもあります。例えばドイツは、ロシア産ガスへの依存低下を補うため、2022年の石炭火力発電量を2020年比で35%増加させました。

米国では、インフレ抑制法などの法律を追い風に指数のスコアが大きく上昇しましたが、クリーンエネルギー事業の送電網への接続が遅れ、転換のペースが妨げられています。

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AIによる効率化の効果

新興国の一部で進展が見られるものの、転換の勢いには大きな差があると報告書は指摘しています。クリーンエネルギーインフラへの投資のほぼ85%が先進国で行われていることから、国際的な支援の拡充が必要です。

経済状況、エネルギー構成、地理的位置など、各国の状況はそれぞれ異なるため、エネルギー転換を加速する唯一の普遍的な答えはないと報告書は付け加えています。しかし、公平性、持続可能性、安全保障のバランスを実現することは、普遍的に不可欠です。過去1年間に、この3つの指標すべてでスコアを改善した国は20カ国にとどまりました。

それでも、生成AIなどのデジタル技術革新は、政府やエネルギー企業に大きな機会をもたらすと報告書は述べています。アクセンチュアの調査によると、こうした技術革新は5,000億ドルを超える節約を年間で生み出す可能性があります。これらの技術には電力需要の増加も伴いますが、マクロ経済や地政学をめぐる状況がますます複雑化するなかでも、新たな投資機会を通じて世界のエネルギーと安全保障を強化できます。

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